論文ID: 20-00021
乾のりに含まれる栄養成分および機能性成分を等級で比較した結果,等級が高い方がたんぱく質含量が多く,抗酸化作用が強い結果となった。一方,等級が低い方が水溶性食物繊維粗抽出画分割合が高く,脂肪分解抑制作用も強かった。これらの作用や成分は食事の糖質吸収を穏やかにしたり,体内で血糖降下作用に寄与する。したがって,いずれの等級でも乾のりは糖尿病の予防に役立つ食品であることが示唆された。さらに,等級とたんぱく質含有量が強い相関関係を示したことから,たんぱく質含有量は等級の客観的指標の一つに活用できる。