膵臓
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原著
TS1膵癌手術症例の検討
長井 和之和田 道彦細谷 亮梶原 建熈
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2006 年 21 巻 4 号 p. 323-328

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抄録
膵癌は極めて予後不良の疾患であり,治療成績改善には早期発見が重要と考えられている.今回,1981年から2005年8月までに手術を行ったTS1膵癌21症例について検討し報告する.
 44~83歳(平均68.3歳),男性12例,女性9例,膵頭部癌15例,膵体尾部癌6例であった.有症状例が17例(81.0%)と多く,無症状例4例であった.検査においてはERCP,MRCP,EUSの感度が高かった.pT1は5例のみで,大半がpT3以上であった.リンパ節転移は過半数に認めた.f Stage Iは5例で,f Stage III以上が約4分の3を占めていた.全体では,MST 23.6月,5年生存率25.1%であった.R0症例はR1症例よりも,生存率が良い傾向にあった.
 TS1症例でも進行例が多く,手術においてはリンパ節,膵周囲組織の郭清を伴った手術によりR0を目指し,補助化学療法の適用を考慮することが重要と考えられる.
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© 2006 日本膵臓学会
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