膵臓
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症例報告
膵・胃同時性重複癌に対してS-1併用Gemcitabine化学療法を施行した一症例
安田 幹彦河邉 顕有田 好之宜保 淳也山内 祐允米川 智本田 邦臣吉永 繁高加来 豊馬大野 隆真中村 和彦本田 浩城 由紀彦伊藤 鉄英高柳 涼一
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2006 年 21 巻 4 号 p. 365-372

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抄録
進行性膵癌に対するGemcitabine(GEM)の効果は広く認知されるに至ったが,治療抵抗例も存在するため他剤との併用療法が試みられている.今回,我々は膵・胃同時性重複癌に対してS-1併用GEM化学療法を施行し,良好な治療効果を認めた症例を経験したので報告する.症例は63才,女性.膵鉤部癌(stage IVa)および胃癌(cType 0IIc, M)の膵・胃同時性重複癌の診断で,S-1併用GEM化学療法を施行した.治療経過とともに,膵癌および胃癌は画像上縮小を認め,腫瘍マーカー(CA19-9,DUPAN-2)も低下を認めた.さらに膵癌に伴う癌性疼痛も軽快し,症状緩和効果も認めた.文献的に進行性膵癌に対するS-1およびS-1併用GEM化学療法の有効性が報告されている.本症例においても,S-1併用GEM化学療法は膵癌,胃癌ともに高い治療効果を認め,両薬剤の相乗効果が示唆された.
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© 2006 日本膵臓学会
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