急性膵炎85例(軽症44例,重症41例)を対象とし,医療資源の投入量を,重症度や重症と判定された理由(予後因子のみ:S群,CT Gradeのみ:C群,予後因子+CT Grade:SC群)別に検討した.死亡率は軽症0%,重症7.3%と両群で有意差はなかった.重症例では入院日数,ICU滞在日数は有意に延長し,医療費も有意に高かった.重症例では人工呼吸,CHDF,経皮的ドレナージを要した例が有意に多かった.重症41例を判定理由別にみると,S群7例,C群16例,SC群18例であった.医療量でみると,C群,SC群はS群と比較して多い傾向にあった.治療内容の比較では,人工呼吸,CHDF,動注療法,経皮的腹腔ドレナージを要した症例は全てC群,SC群であった.医療資源投入量からみると,集中治療を要する症例やCT Gradeを含めた基準で重症と判定された症例は,超重症として扱う必要性が示唆された.