膵臓
Online ISSN : 1881-2805
Print ISSN : 0913-0071
ISSN-L : 0913-0071
症例報告
膵腺房細胞癌4例の検討
中村 祐介吉富 秀幸清水 宏明大塚 将之加藤 厚古川 勝規高屋敷 吏久保木 知高野 重紹岡村 大樹鈴木 大亮酒井 望賀川 真吾宮崎 勝
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 30 巻 2 号 p. 258-264

詳細
抄録
【目的】膵腺房細胞癌(以下ACC)は稀な膵腫瘍であり,その発生頻度は全膵腫瘍の約0.4%とされる.本疾患の臨床病理学的特徴には未だ不明な点も多く,自験例での検討を行った.【対象】2004年から2011年までに当教室で経験し,組織学的に確認し得たACC 4症例.【結果】平均年齢は68.2歳,全例男性で,CT検査画像では境界明瞭で内部不均一な低濃度腫瘤影を呈し,血液検査では血清エラスターゼ1,AFP値の上昇を認めた.治療は3例に根治的切除が施行され,切除不能例には5-FU+放射線照射併用療法が施行された.切除例全例に肝転移再発を認め,追加切除または全身化学療法を施行した.治療成績では追加切除例で68.4ヶ月,切除不能例で70.0ヶ月の長期生存例を経験した.【結論】今後も症例の集積により,再発・転移例に対する積極的な制癌治療を含む治療戦略の検討が必要と考えられた.
著者関連情報
© 2015 日本膵臓学会
前の記事
feedback
Top