2016年に出版された膵癌取扱い規約第7版では，あらたに画像診断の項目が追加された．膵癌の術前画像診断には，造影ダイナミックCTが腫瘍の検出，進展度診断ならびに合併症の診断に必須である．今回の改訂では，膵癌診断のためのダイナミックCTの撮影法を紹介した．また，ダイナミックCTを用いた膵癌進展度評価（漿膜，後腹膜浸潤，神経叢浸潤，脈管浸潤）について，典型例を用いて評価方法を解説した．膵癌のリンパ節転移については，膵癌リンパ節転移番号をCT上に表示し，あわせてリンパ節転移の診断基準についても解説を加えた．
