慢性膵炎は非可逆性に進行する疾患であり,その病期進展には飲酒・喫煙といった生活習慣因子や膵炎関連遺伝子異常が主要な役割を果たす.病期が進行すると膵外分泌機能不全を来し,これはサルコペニアの独立した危険因子としてQOL低下や予後不良と密接に関連する.また,近年の多機関共同研究では,慢性膵炎患者は膵癌を含む飲酒・喫煙関連悪性腫瘍の罹患率・死亡率が一般人口より高く,とくにアルコール性慢性膵炎でその傾向が顕著であった.本邦では超高齢社会の進展に伴い膵疾患患者の高齢化が進んでおり,慢性膵炎診療においてもQOLおよび長期予後を見据えた全人的な生活習慣介入と総合的マネジメントの重要性が改めて示唆される.