日本海水学会誌
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ペルオキソチタン錯体アニオンと新規アニオン交換グラフト繊維との組み合わせから作製した海水中からのストロンチウム除去用吸着繊維
河野 通尭海野 理後藤 駿一藤原 邦夫須郷 高信小島 隆河合(野間) 繁子梅野 太輔斎藤 恭一
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2015 年 69 巻 2 号 p. 90-97

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抄録
海水からのストロンチウムの除去のために,放射線グラフト重合とそれに続く化学修飾によって,チタン酸ナトリウム担持繊維を作製した.まず,6-ナイロン繊維にアニオン交換基をもつビニルモノマーであるジメチルアミノプロピルアクリルアミドをグラフト重合し,アニオン交換繊維を作製した.そして,チタンイオン種としてペルオキソチタン錯体アニオンをアニオン交換基に吸着させた後,アルカリ処理することによって,結晶性の高いチタン酸ナトリウムを繊維表面に析出させた.海水中でのストロンチウムに対するチタン酸ナトリウム担持繊維の平衡吸着容量はLangmuir型吸着等温線から1.7 mg/gと算出された.
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© 2015 日本海水学会
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