日本海水学会誌
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実験用逆浸透製膜装置の試作
斎藤 博堀合 喜朗
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1970 年 24 巻 2 号 p. 73-75

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抄録
逆浸透膜特性の安定性を向上させるため, 実験用のLoeb型膜 (ホルムアミド系) の製膜装置作動するナイフの移動機構およびガラス板の取り出し機構からなつており, 装置は一定環大きさは長さ1m, 幅20cmである.本装置によれば, 製膜液の流延は, 定速度でホッパーからフイルム状でガラス面に流出し, 流延中に空気を巻き込まないため, 膜に気泡ができない.流延環境をアセトン雰囲気, 蒸発温度を5℃とした条件において, 本装置によつて調製した膜の除塩率および水透過係数は98.2±0.5%, 0.72±0.061/m2・hr・atmであり, 従来法では96.3±2.4%.0.8g±0.31/m2・hr・atmであった.この結果, 本装置は従来法より膜特性の安定性において優れていることを示した.
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