日本海水学会誌
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25℃におけるNaCl-KCI-MgCl2-CaCl2-H2Oの相平衡
本山 正夫門田 稔岡 俊平
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1972 年 26 巻 4 号 p. 173-180

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抄録
イオン交換膜式製塩における煮詰工程, 食塩採取後のにがりの処理工程などを相律的に検討する場合, および製塩用エンタルピー・ 組成線図を作成する場合の基礎資料として, NaCl-KCl-MgCl2-CaCl2-H2O系5成分系とその低次系の25℃における相平衡を恒温法で測定し, 得られた結果と既存の文献値とから, 相平衡状態図を完成した.
この5成分系の1変系 (4固相共存点) と2変系 (3固相共存線) のNaCl溶解度は, 0.1~0.15wt%と非常に小さく, またNaClはこの系の他の塩と複塩や固溶体を隼成しないため, NaClで飽和した状態図はKCl-MgCl2-CaCl2-H2O系4成分系状態図と図形がほとんど同じであった.
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