日本海水学会誌
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水中の油滴による壁面の汚れと除去機構
外山 茂樹森 英利山田 修三増田 吉則
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1984 年 38 巻 3 号 p. 148-153

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抄録
汚れの生成機構および機械的な汚れのはく離機構に関する知見を得ることを目的として, 流路壁面への油滴の付着実験と付着膜のガラスビーズによるはく離実験を行った.
油滴は汚れの初期段階では, 付着量がかなり不規則な値を示したものの, 離散的に付着をした油滴が時間とともに成長をし, 合体とはく離を繰り返しつつ平衡状態に至る様子が観察された. そして油滴の付着量は流速やテストユ管の材質により大きく影響を受けることが認められた.
また汚れの除去実験に関しては, あらかじめ汚れとして設置したパラフィン膜のはく離量が直線型摩耗の形態を呈し, そのはく離量が流入粒子負荷量のほぼ1乗に比例をし, さらには粒子速度の2.5乗に比例をすることが実験的に明らかとなった.
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