日本海水学会誌
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イオン交換膜の高性能化による製塩コスト低減効果に関するシミュレーション
吉川 直人
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2005 年 59 巻 4 号 p. 273-281

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抄録
イオン交換膜製塩プロセスにおけるイオン交換膜の電気抵抗の低減による製塩コスト低減効果についてシミュレーションにより検討した, シミュレーションには電気透析槽と4重効用の蒸発缶による製塩プロセスをモデルとして用い, エネルギーコスト, 設備コストの和を製塩コストとして算出した. その結果, イオン交換膜の電気抵抗を50%低減することにより, エネルギーコストは2.5%, 設備コストは5.6%, 製塩コストは8.1%低減されることが分かった. また, イオン交換膜の耐久性向上による製塩コスト低減効果について検討した結果, 耐用年数を2倍に向上させることにより, 製塩コストは8.0%低減されることが分った. このため, イオン交換膜の高性能化は, 製塩コストを低減するための重要な方法の一つと考える.
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