抄録
2012年6月27日から2013年7月30日にかけて、福島県浪江町南津島地区の里山でスギと落葉広葉樹の生葉、落葉、表層土壌、底砂を一月ごとに採取し、NaI(Tl) シンチレーション検出器で放射性セシウム(134Csおよび137Cs)濃度を測定した。放射性セシウム濃度は落葉>表層土壌>生葉>底砂の順であり、放射性セシウムは落葉に蓄積している状況にあった。冬季の積雪と春先の融雪は落葉の放射性セシウム濃度に影響を及ぼさなかった。森林内を流れる小川の上流域の底砂と1ヶ月後の下流域の底砂では放射性セシウム濃度に正の相関関係があり (r=0.87, n=9)、この里山では放射性セシウムが浮遊砂として平均的に1ヶ月で500 mを移動したことが示唆された。