北日本病害虫研究会報
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PMMoV L4打破系統(病原型P1,2,3,4)によるピーマンモザイク病に対する紙包み定植法および発病株抜き取りの併用による発病低減効果
松橋 伊織佐々木 裕二村上 大樹岩舘 康哉
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2021 年 2021 巻 72 号 p. 61-66

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抄録

岩手県内のピーマン産地では,L4打破系統のPMMoVによるピーマンモザイク病の発生が問題となっている.そこで,L4打破系統のPMMoVが発生した現地圃場において,本病の防除対策を検討した.はじめに,一次伝染対策として紙包み定植法を適用した場合の発病低減効果を検討した.その結果,本法を適用した場合,初発時期や圃場内でのまん延時期を遅延させる効果が認められたが,本法のみで収穫終了時期まで発病を抑制することは困難と思われた.そこで,本法に加えて発病株の抜き取りによる二次伝染対策を併用したところ,収穫終了時期まで高い発病抑制効果を維持できることが明らかとなった.さらに,紙包み法と発病株の抜き取りの併用は,複数年継続して実施することで,効果がさらに高まることを明らかにした.このことから,紙包み法はL4打破系統のPMMoVによるピーマンモザイク病に対しても有効な一次伝染対策であるが,その効果を高めるためには,二次伝染対策との併用が重要であることが示された.

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