大気汚染学会誌
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二酸化窒素の呼吸器に及ぽす影響に関する実験的研究 (第II報)
10ppm暴露による病理組織学的変化
河野 俊彦林 豊
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1986 年 21 巻 2 号 p. 115-122

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抄録
二酸化窒素 (NO2) の呼吸器に及ぼす影響を知る目的で, Wistar系雄ラヅトを10PPmNO2に2週間連続暴露し, 病理形態学的に検索した。
肺における変化は障害が短期間に強く現われ, 3日後に1型上皮細胞の原形質の不規則な突出と原形質内の小空胞を生じ, 7日後では嚢胞状構造を示したり, 基底膜からの剥離がみられる。またII型上皮細胞は増加するが, その空胞変性が著明で, 細胞内小器官の消失, 核の濃縮などがみられ, 14日後においてもその1型上皮細胞への移行像は認められない。
肺胞壁毛細血管内皮細胞の変化は, 3日後にpinocytoticvesiclesの増加が著明で, 7日後には空胞変性を生じ, 嚢胞状を呈する部分もみられる。14日後には基底膜から剥離したものや, 内皮細胞の接合部が離開し, そこから赤血球の漏出している像も認められる。また肺胞壁間質の水腫も3日後から生じ, 14日後には著明に認められる。
気管, 気管支では杯細胞の増生と細胞質内の粘液の増加が著明となり (3日後), 細気管支末梢に無線毛上皮細胞の増生がみられる (7日後)。また気管, 気管支壁の軽度の細胞浸潤も局所的にみられ, 14日後には好銀線維の軽度の増生が認められる。
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