抄録
発生源および環境中非メタン炭化水素 (NMHC) の分析結果をもとに, 18成分のNMHCからなる発生源および環境の模擬組成物を作成し, 初期のNMHC (PPmC)/NO (PPm) を約10と定めて光照射実験を行い, 光化学反応性に関する次の知見を得た。
(1) 反応性はエチレンを多く含む石油化学施設排ガスが高く, 主に飽和炭化水素からなるガソリン蒸気が低いなど発生源の種類による違いが見られた。
(2) NMHCの排出量を考慮して作成した排ガス混合物の反応性は環境試料の反応性と類似し, その原因は両者のNMHC組成によると思われ, 環境大気中NMRCの反応性を発生源におけるNMHCから推定し得ることがわかった。
(3) 発生源および環境中NMHCの反応性は, 特にO3の生成に関してオレフインと芳香族炭化水素の含有量の増加とともに増大し, それらによって反応性が評価し得ることがわかり, 同時にそれらの対策の重要性が示唆された。