2017 年 19 巻 p. 63-70
本研究の目的は,ファンコミュニティ・アイデンティフィケーションが,チーム・アイデンティフィケーションや行動意図とどのような関係にあるのか,試合満足・サービス満足が行動意図に対してどのように影響を与えるかを検討することである。具体的には、V・プレミアリーグ堺ブレイザーズのホームゲーム観戦者から収集したデータを用い,検証を行った。その結果,ファンコミュニティ・アイデンティフィケーションは,チーム・アイデンティフィケーションに対して,バレーボールへの愛着や選手への愛着よりも強い影響があることが示された。 また行動意図に対しては,試合満足やサービス満足からは有意な影響が示されず,チーム・アイデンティフィケーションおよびファンコミュニティ・アイデンティフィケーションは有意な影響を及ぼしていることが明らかとなった。