2017 年 19 巻 p. 71-76
近年幼児教育において家庭との連携が強く求められている。そのような中で保育計画を構想するにあたっては,保育者の意識と保護者の意識の差を把握しておくことが重要であると考えられる。そこで,初歩的・基礎的な知見を持つために,保育者と保護者の意識,とりわけ道徳性に関する意識の差から保育の在り方を探ることを本研究の目的とし,2015年6月から7月にかけて保育者20名,保護者60名を対象にアンケート調査を行った。その結果,保育者も保護者も子どもの人間関係に関わる事項について期待しているが,紙芝居・絵本の読み聞かせなどは立場によって期待することには相違があることが分かった。