算数教育(数学教育)という視点に立ったとき,算数・数学で人間教育をめざすことが重要であると考える。人間形成,特に,人間性の育成にとっては,「心の教育」が大きな位置を占める。 また,2017年3月に公示された小学校学習指導要領には,子どもに育みたい資質・能力として,「学びに向かう力,人間性等」と明記されるようになり,人間性の涵養が重視されている。 ここでは,算数・数学における「心の教育」のあり方を大きく「学習内容」と「学習方法」のカテゴリーで考え,子どもの情意面を重視した問題解決的な学習,特に子どもの問題意識の醸成や言語活動の活性化に向けた学習モデルの構築を行う。 そして,その学習モデルの実施における評価と検証について追究していく。