抄録
非切除悪性肝門部胆管狭窄に対する胆道ドレナージにおける, 使用ステント (メタリックステント対プラスチックステント) やドレナージ範囲 (片葉ドレナージ対両葉ドレナージ) のドレナージ効果への影響について, 13施設で前向きに調査した. Bismuth分類II以上の92例を対象とし, 上記2因子の組み合わせによる, 4グループに分類し, 一定の基準に従って観察した. ステント閉塞の主因は, メタリックステントでは腫瘍のingrowth, プラスチックステントでは胆泥であった. メタリックステントを用いた両葉ドレナージでは, 他の3群に比べ, 長期のステント開存が得られた. プラスチックステントを用いた両葉ドレナージは, 細径のステントが比較的多く用いられており, ステント閉塞による胆管炎が高頻度に発症した. 生存率は4グループ間に差はなかった. 今回の検討では, メタリックステントによる肝両葉ドレナージがQOLを向上させる可能性が示唆された.