抄録
急性胆嚢炎および炎症消退後慢性胆嚢炎11症例に対し, 細径鉗子・内視鏡を使用した腹腔鏡下胆嚢摘出術を経験し, その妥当性につき手術手技および成績より検討したので報告する. 平均年齢は57歳, 男性8例, 女性3例, 術前にPTGBDが2例に施行され, 発症から手術までの平均日数は25日であった. 頭高右側高位にて臍部に12mm, 心窩部および右季肋下の3カ所に2~3.5mmの3本を刺入し手術を施行した. 全例に腹腔鏡下手術を完遂したが, 2例が細径から通常の鉗子への変更を要した. 平均手術時間は154分, 重篤な術中偶発症や合併症は認められず, 術後に経皮的ドレナージを要する腹腔内膿瘍を1例経験した. 術後平均入院期間は10日であった. 厳重な術前検討を行い, 併存疾患の良好なコントロールが得られれば, 急性および慢性胆嚢炎症例に対しても本術式は施行可能であるが, 常に偶発症や合併症を念頭においた慎重な手術操作が必要である.