胆道
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症例報告
総胆管結石に伴う急性膵炎で発症した長い共通管を有する膵·胆管合流異常の1例
坂田 純白井 良夫若井 俊文金子 和弘畠山 勝義
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2009 年 23 巻 2 号 p. 207-210

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抄録
総胆管結石に伴う急性膵炎で発症した腹側膵管(Wirsung管)由来の長い共通管を有する膵·胆管合流異常の1例を経験した.38歳,男性.右季肋部痛,発熱を主訴に受診し,総胆管結石症およびそれに伴う急性膵炎の診断で入院した.結石摘出後のERCPにより膵·胆管合流異常が発見され,分流手術(胆嚢摘出+肝外胆管切除+肝管十二指腸吻合)を施行した.術前のERCPでは,肝外胆管は軽度拡張し,その十二指腸側に長さ4 cmの共通管が存在した.共通管上端と背側膵管(Santorini管)との間には短い交通枝が存在した.細い膵管分枝が共通管に流入する所見が得られたこと,発生学的にSantorini管は胆管とは癒合せずWirsung管と癒合することから,自験例の共通管はWirsung管由来であることが推測された.以上より,自験例の膵·胆管合流異常の発生機序は,「胎生初期における胆管とWirsung管との高位(Oddi括約筋外)合流」と考えられた.
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© 2009 日本胆道学会
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