抄録
症例は66歳の男性,46歳時に先天性胆道拡張症にて分流手術が行われた.その後,当院外科で経過観察されていたが,肝内結石による肝膿瘍を発症したため当科に転科となった.PTCS下に切石を行ったところ,右肝管に赤色調で大きさ7 mm大の結節状の隆起性病変を認めた.同部位からの生検にて中分化型腺癌を認めた.既往歴にB型慢性肝炎があり,肝予備能が低下していたため手術を断念し,Remote After Loading System(以下RALS)による腔内照射を行った.しかしながら,腫瘍の縮小が得られず,マイクロ波凝固療法を実施したところ,比較的良好な局所制御が得られた.先天性胆道拡張症では術後においても胆道癌発生の危険性があり,長期にわたる経過観察が必要である.肝内結石を発症した本症では,PTCSが胆管癌の早期診断に有用であった.