胆道
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総説
IgG4関連硬化性胆管炎の診断と治療
中沢 貴宏大原 弘隆城 卓志
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2010 年 24 巻 4 号 p. 569-578

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抄録
要旨:IgG4関連硬化性胆管炎は原発性硬化性胆管炎や胆管癌との鑑別が必要である.自己免疫性膵炎の合併の有無,血清IgG4値,全身合併症を参考に,胆管像,管腔内超音波像で診断することが重要である.胆管の生検診断は胆管癌の除外に有用である.膵病変が明らかでなく,硬化性胆管炎のみを認める症例は診断に難渋する.治療は自己免疫性膵炎と同様にステロイドの投与で軽快するが,再燃を繰り返す症例やステロイドに反応が悪い症例に対して海外では免疫抑制剤の併用も行われている.予後はおおむね良好であるが,肝萎縮をきたす症例も報告されている.
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© 2010 日本胆道学会
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