胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
症例報告
粘膜下腫瘍に類似するが表面が顆粒状を示す胆嚢腫瘍は内分泌細胞癌である
藤本 武利加藤 洋
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 27 巻 2 号 p. 218-225

詳細
抄録
要旨:胆嚢原発の内分泌細胞癌は予後不良と報告されており,早期診断・有効な治療法が望まれている.われわれは,CEA・CA19-9が正常で同様な画像所見を示した2症例を経験したので報告する.ともにUSで顆粒状隆起を伴う内側高エコー層の下に内部がほぼ均一な低エコーの類楕円体腫瘤を認め,ERCを行うと胆嚢腫瘤の輪郭が顆粒状を示した.両者とも胆嚢全層切除・D2郭清を施行し,術後補助化学療法を行った.1例は術後13年経過して腰背部痛を主訴に他院を受診し,膵体部癌の肝転移・癌性腹膜炎のため,胆嚢手術の13年5カ月後に永眠した.もう1例は腹部~頚部リンパ節転移をきたし,手術の2年8カ月後に永眠した.画像と病理を対比すると,粘膜面の顆粒状隆起は乳頭管状腺癌に,粘膜下に発育する類楕円体腫瘍は内分泌細胞癌に相当した.術前鑑別診断として粘膜下腫瘍が挙げられるが,粘膜面を詳細に観察して顆粒状隆起を認めれば内分泌細胞癌の診断はさほど困難でないと考える.
著者関連情報
© 2013 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top