胆道
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症例報告
胆嚢軸捻転症に対して単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した1例
赤堀 浩也塩見 尚礼村上 耕一郎来見 良誠仲 成幸
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2013 年 27 巻 5 号 p. 842-847

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抄録
急性腹症を来す疾患は様々なものがあるが,早期診断を得ることで良好な経過をたどる症例は多く,今回われわれは,急性腹症を来す疾患としてはまれな胆嚢軸捻転を経験した.症例は88歳女性.右季肋部痛で救急受診され,限局性の圧痛とMurphy徴候を認めた.腹部造影CT検査にて,びまん性浮腫性壁肥厚を伴う遊離胆嚢を認めた.胆嚢壁の造影効果はなく,胆嚢動脈の血流不全所見から胆嚢軸捻転症と診断した.単孔式アプローチにて捻転を解除し,腹腔鏡下に胆嚢摘出術を施行した.高齢ではあったが,早期手術を選択し腹腔鏡下手術を行ったため,術後合併症なく第4病日に軽快独歩退院できた.本症例では,迅速かつ低侵襲に対応できたことが良好な結果を得られた要因と思われた.急性腹症,特に高齢者の急性胆嚢炎症例の診断では胆嚢軸捻転症を念頭に置く必要があり,さらに捻転解除操作を安全に施行できれば,単孔式腹腔鏡手術も選択肢の一つになり得ると考えられた.
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© 2013 日本胆道学会
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