胆道
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症例報告
十二指腸乳頭部gangliocytic paragangliomaの1例
鈴木 修司伴 慎一森下 慶一小池 伸定原田 信比古鈴木 衛
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2013 年 27 巻 5 号 p. 848-854

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抄録
今回我々は,まれな腫瘍である十二指腸乳頭部のgangliocytic paragangliomaの1例を経験したので,報告する.症例は79歳男性で,上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部腫大を指摘され,精査となった.腹部CT検査で乳頭部に,造影効果のみられる境界明瞭な腫瘤を認めた.EUS検査では乳頭部に11×10 mm大のlow echoic massを認め,一部膵との境界が不明瞭で浸潤が疑われた.ERCP検査で膵管,胆管の若干の拡張を認め,細胞診はClassIIの判定であったものの十二指腸乳頭部癌,非露出腫瘤型を疑い,PPPDを施行した.摘出標本の肉眼的所見では,十二指腸乳頭部に18 mm大の黄白色調の硬い腫瘤を認めた.病理組織学的には,乳頭部のOddi筋内から十二指腸の粘膜下層にかけて結節状に増殖した腫瘍を認めた.腫瘍は固有被膜の形成はなく,腫瘍成分間にOddi筋や粘膜上皮組織が介在していた.paraganglioma様成分,神経鞘腫様の紡錘形細胞の増殖域,神経節細胞様の大型細胞の3つの成分が確認され,免疫染色所見とあわせてgangliocytic paragangliomaと診断された.
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© 2013 日本胆道学会
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