胆道
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症例報告
胆嚢摘出後に発生した遺残胆嚢管癌の1例
飛永 修一山口 広之中島 正洋
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2015 年 29 巻 1 号 p. 131-137

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抄録
症例は81歳,男性.20年前に胆石症にて腹腔鏡下胆嚢摘出術の既往がある.上腹部痛と肝機能異常を指摘され精査目的に当院紹介,腹部造影CTにて胆嚢管断端のクリップ近傍に20 mm大の造影効果を示す腫瘍性病変と胆管の拡張を認めた.ERC,MRCPでは腫瘍による右側からのなだらかな中部胆管狭窄所見を認めた.EUS,胆管内超音波検査(IDUS)で遺残胆嚢管から中部胆管へ進展する辺縁平滑な腫瘍を認め胆管断端神経腫もしくは胆嚢管癌を疑った.生検施行しadenocarcinomaの診断を得たため遺残胆嚢管癌の診断のもと胆管切除術とD2リンパ節郭清を施行した.切除標本では胆嚢管から総胆管に進展した25×15 mmの腫瘍を認めたが胆嚢管開口部は同定できなかった.病理組織検査で胆嚢管に発生した中分化管状腺癌,T2,N1,stageIIIBと診断された.現在術後5カ月無再発生存中である.遺残胆嚢管に発生する胆嚢管癌の報告はまれであり報告する.
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© 2015 日本胆道学会
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