胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
日本胆道学会認定指導医養成講座
ERCPの基本テクニック
良沢 昭銘岩野 博俊田場 久美子佐藤 洋子谷坂 優樹原田 舞子
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 30 巻 2 号 p. 189-197

詳細
抄録
低侵襲医療に対するニーズが高まるなか,胆道疾患診療においてERCP関連手技はますます不可欠のものとなっている.ERCPを行う際には,防護シールドなどを用いた放射線被曝軽減への対策,機器配置などが重要である.近年のERCPは処置が中心となるため,確実な胆管挿管が求められる.カニュレーションでは,乳頭開口部の形状を把握したうえで,もっとも適切なカニュレーション法で対処することが基本である.選択的胆管挿入困難例には多くの対処法が報告されている.同じ方法を漫然と繰り返すのではなく,状況に応じた方法で対処することが重要である.術後再建腸管症例とくにRoux-en-Y法再建腸管に対するERCPではバルーン内視鏡を用いた良好な成績が報告されている.ERCP関連手技をより安全かつ確実に行うためには,その基本についてよく理解し,手技に習熟する必要がある.
著者関連情報
© 2016 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top