胆道
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症例報告
胆管充実腺癌の3例
山口 貴之江畑 智希横山 幸浩伊神 剛菅原 元水野 隆史山口 淳平梛野 正人
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2016 年 30 巻 4 号 p. 769-774

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抄録

胆管充実腺癌は充実胞巣性の増殖を示す独特の組織像と,膨張型発育・腫瘤形成を示す肉眼形態を特徴とする稀な胆管癌である.胆管原発の充実腺癌の3例を経験したので報告する.2例は遠位胆管癌の診断で膵頭十二指腸切除・門脈切除を施行し,残り1例は肝門部領域胆管癌の診断で肝左三区域切除・胆管切除・門脈切除を施行した.肉眼的に胆管壁外に充実性に発育する腫瘤(直径1.6-3.6cm)を認め,その辺縁で脈管・多臓器浸潤を認めた.組織学的には,大型の癌細胞が敷石状,シート状に発育し,胆管充実腺癌と診断された.Ki-67 labeling indexは20-80%であった.治癒切除例では長期生存を認める一方で,非治癒切除例では早期の再発を認めた.これらの結果から,強い局所浸潤傾向,もしくは進行の速さが示唆された.したがって血管合併切除を伴う積極的な切除を施行し,切除縁陰性を得ることが重要である.

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© 2016 日本胆道学会
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