2016 年 30 巻 5 号 p. 911-916
硬化性胆管炎は主に原発性硬化性胆管炎(PSC),IgG4関連硬化性胆管炎(IgG4-SC),二次性硬化性胆管炎(SSC)に分類される.PSCの根本的治療は現時点では肝移植しかないが,内視鏡治療は減黄や胆道感染のコントロールにより移植までの期間を延長することや,肝移植不能例における肝不全への進行を遅らせる役割を果たす.薬物治療としてはウルソデオキシコール酸(UDCA)が第一選択薬として用いられ,効果不十分な場合はベザフィブラートが併用されるが有効性には議論がある.一方,IgG4-SCの多くはステロイド治療に良好に反応して軽快するが,再燃を繰り返す症例に対して海外では免疫抑制剤の併用も行われている.予後はおおむね良好であるが,肝萎縮を来たす症例も報告されており,長期予後は不明である.SSCについては基礎疾患の治療が主体となる.本稿では主にPSC,IgG4-SCについて解説した.