胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
症例報告
経過観察中に浸潤癌の合併を認めた胆管内乳頭状腫瘍の1切除例
宮﨑 葉月浅岡 忠史花木 武彦岩上 佳史秋田 裕史野田 剛広後藤 邦仁小林 省吾川崎 桂輔森井 英一土岐 祐一郎江口 英利
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 34 巻 4 号 p. 748-757

詳細
抄録

症例は78歳男性.前医の腹部超音波検査にて肝尾状葉を中心とした嚢胞性病変を指摘され,精査目的に当科紹介となった.来院時,腹部症状や肝機能異常は認めず,腹部造影CTでも内部に充実成分を認めなかったため肝嚢胞として18カ月間の経過観察を行っていたが,徐々に嚢胞性病変の増大とともに,内部にFDG-PETで異常集積を示す充実成分の出現を認めた.ERCP下では胆管との交通は認めず,肝粘液嚢胞腺癌の診断で肝左三区域切除,肝外胆管切除術を施行した.病理組織検査では,明らかな卵巣様間質は見られず,MUC1強陽性を示すpancreatobilliary typeを主体とした胆管内乳頭状腫瘍(Intraductal papillary neoplasm of bile duct:IPNB)の診断で,一部に浸潤癌を伴っていた.今回,我々は経過観察中に形態学的変化を捉えたIPNBの一例を経験したので報告する.

著者関連情報
© 2020 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top