胆道
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症例報告
肝腸間膜動脈幹起源の総肝動脈が膵頭部実質を貫通していた胆管癌に対し膵頭十二指腸切除を行った1例
北見 智恵河内 保之
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2020 年 34 巻 4 号 p. 741-747

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抄録

肝腸間膜動脈幹由来総肝動脈(CHA)が膵実質内を走行していた遠位胆管癌に対し亜全胃温存膵頭十二指腸切除を施行した1例を報告する.症例は76歳男性で,精査で遠位胆管癌T3N0M0:c Stage IIAと診断された.CTでCHAがSMAから分岐し,膵内を走行している動脈破格を認めた.膵内を走行するCHAと腫瘍には十分な距離があり,CHAを温存して根治切除が可能と判断した.膵実質を切開してCHAを温存したが,CHAから膵へ細い栄養血管が多数分岐し,その周囲には脆弱な細い静脈が併走しており,出血量が多くなった.手術時間は8時間3分,出血量は1386gであった.組織学的剥離面陰性であった.本例のようなCHAが膵実質内を走行する解剖破格はまれである.術前の詳細な検討,シミュレーションが必須である.また,膵実質内のCHAを温存する際,出血量が多くなることも念頭におき手術に臨むべきである.

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© 2020 日本胆道学会
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