2021 年 35 巻 1 号 p. 118-124
内視鏡的胆管結石除去術は胆管結石に対する第一選択手技として確立された治療法であり,内視鏡的乳頭括約筋切開術(endoscopic sphincterotomy:EST)は,開発から約50年が経過し有用性や安全性において最も確立された乳頭処置である.ESTは,sphincterotomeを経乳頭的に胆管内に挿管し,高周波電流を用いて共通管から乳頭部胆管を切開する手技であり,その後の結石除去成功の可否に大きく関わる.最近ではガイドワイヤ式sphincterotomeが多く用いられ,中切開を基本とすることが主流となっている.一方,消化器内視鏡領域の中で偶発症発生頻度の高い領域であるため,手技の習熟と偶発症対策を身につけておく必要がある.本稿では,特にESTの基本手技とコツについて症例を用いて解説する.