胆道
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症例報告
腹腔鏡にて先天性胆嚢欠損症と診断できた1例
大西 敏雄
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2021 年 35 巻 1 号 p. 87-91

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抄録

先天性胆嚢欠損症は比較的希な疾患である.画像診断の発達した今日でもその術前診断は困難であり,多くは術中に診断されているのが現状である.今回我々は胆嚢結石症を超音波で指摘され紹介となり腹腔鏡で腹腔内を確認して胆嚢欠損症と診断した症例を経験したので報告する.症例は39歳の女性.健康診断で肝機能異常,超音波検査で胆嚢結石症を指摘され精査のため近医を受診.胆嚢結石症に関して現在無症状であるが,精査のため当院を紹介された.CTでは胆嚢は描出されないが胆嚢結石症および胆嚢萎縮による変化と考えた.腹腔鏡で腹腔内を確認すると胆嚢は認めず,先天性胆嚢欠損症と診断した.

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© 2021 日本胆道学会
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