胆道
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症例報告
遺伝子解析でIPMNの経膵管播種が強く疑われた十二指腸乳頭部高分化型腺癌の1例
北川 裕久能登原 憲司大森 優子廣瀬 勝也椎原 正尋山川 達也橋田 和樹赤池 瑶子石田 悦嗣河本 和幸古川 徹
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2021 年 35 巻 1 号 p. 92-99

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抄録

組織学的に胃型形質を有する十二指腸乳頭部癌と診断されたが,遺伝子解析にて膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)からの播種が強く疑われた症例を経験したので報告する.症例は,80歳代男性で主訴は黄疸.内視鏡検査で乳頭部は全体的に腫大し,近傍十二指腸壁は進展不良であった.経乳頭的生検で腺癌と診断され,亜全胃温存膵頭十二指腸切除術が施行された.病理学的に乳頭部上皮は異型の乏しい,MUC5AC,MUC6陽性,SMAD4陰性の腫瘍で置換され,腫瘍のびまん性浸潤性増殖が十二指腸壁や膵頭部に認められた.近傍の分枝膵管内にはIPMCが認められ,乳頭部癌との連続性はなかったが,遺伝子解析の結果,両病変ともにKRAS G13D,GNAS R201H変異が検出され,同一病変であることが強く示唆された.乳頭部癌はIPMCが乳頭開口部粘膜に膵管内播種をきたし,浸潤性に発育したものと考えられた.

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© 2021 日本胆道学会
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