胆道
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症例報告
心・肺移植後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した症例の周術期管理と治療成績
松本 謙一野田 剛広的羽 大二朗佐々木 一樹岩上 佳史山田 大作富丸 慶人高橋 秀典小林 省吾土岐 祐一郎江口 英利
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キーワード: 胆嚢炎, 免疫抑制, 臓器移植
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2023 年 37 巻 2 号 p. 212-219

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抄録

本邦において,臓器移植後の胆嚢結石症・胆嚢炎に対する治療方針や周術期管理について詳細な報告は少ない.今回,当院で心,あるいは肺移植後患者に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した10例の周術期管理法と治療成績について検討した.平均年齢は47歳.移植臓器は,心臓と肺が8例と2例であった.疾患は慢性胆嚢炎/総胆管結石/胆嚢結石症/急性胆嚢炎がそれぞれ6例/3例/2例/2例(重複あり).全例で待機的手術による腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し,開腹移行は認めなかった.免疫抑制剤は3剤の使用が9例,4剤の使用が1例.8例で術当日朝も内服継続し,術後は全例で術当日夕方から再開した.周術期に血中トラフ値の測定を行い,5例に投与量の変更を要した.いずれの症例も感染や拒絶等の合併症を認めず,安全に手術を施行可能であった.本研究は,臓器移植後患者における腹腔鏡下胆嚢摘出術の周術期管理の一助となることが期待できる.

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© 2023 日本胆道学会
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