胆道
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症例報告
門脈腫瘍栓を認めた十二指腸乳頭部神経内分泌癌の1例
菅原 元南 貴之久留宮 康浩世古口 英成田 道彦山下 依子
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2023 年 37 巻 2 号 p. 229-238

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抄録

症例は60歳台,男性.近医で黄疸を指摘され当院を受診した.CTで膵頭部背側に腫大したリンパ節を認め上流側の胆管が拡張していた.PTBDを施行し,胆管を造影すると下部胆管に狭窄を認めた.上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部に潰瘍を伴う隆起性病変を認め,生検の結果神経内分泌癌であった.手術直前のCTでは新たに門脈腫瘍栓を認めた.門脈腫瘍栓を伴う十二指腸乳頭部癌に対し,亜全胃温存膵頭十二指腸切除+門脈合併切除を施行した.病理組織学的検査では,十二指腸乳頭部神経内分泌癌pT3bN1M0と診断された.術後は肺小細胞癌に準じた化学療法を施行したが,多発肝転移を認め術後19カ月で死亡した.十二指腸乳頭部神経内分泌癌の過去22年間の本邦報告例は自験例を含め29例と少なく,十二指腸乳頭部癌による門脈腫瘍栓併発例は本例が2例目と稀であり,文献的考察を加え報告する.

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© 2023 日本胆道学会
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