胆道
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症例報告
胆嚢癌内に右肝動脈瘤破裂をきたした1例
宮下 優輝小岩井 明信廣田 衛久佐藤 賢一
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キーワード: 肝動脈瘤, 胆道出血, 胆嚢癌
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2025 年 39 巻 1 号 p. 64-70

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抄録

症例は88歳男性.心窩部の違和感,黒色便を認め当院へ紹介となった.腹部造影CTで胆嚢に不整な壁肥厚を認め,胆嚢癌が疑われた.また右肝動脈が腫瘍内を走行しており,胆嚢動脈分岐部付近で動脈瘤を形成していた.胆嚢内に高吸収域を認めたことから胆嚢癌内に発生した動脈瘤に関連する胆道出血が疑われた.急性胆管炎を併発しており,抗菌薬投与を行いながら,待機的にtranscatheter arterial embolization(TAE)を施行する方針とした.しかし,入院翌日に大量の暗赤色便を認めたため緊急で血管造影を施行したところ,右肝動脈瘤に連続し新たに形成された仮性動脈瘤と考えられる所見を認め,TAEを施行した.その後,胆道ドレナージ目的にERCPを施行し,その際の細胞診で胆嚢癌の診断を得た.胆嚢癌内に発生した肝動脈瘤破裂は稀な病態であり報告する.

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