2025 年 39 巻 5 号 p. 735-743
2010~2023年に当科で根治切除を行った胆嚢癌47例を後方視的に解析し,ICPN由来胆嚢癌の臨床病理学的特徴や術前診断の可能性を検討した.ICPN由来胆嚢癌は8例(17%)で,胃型3例,腸型1例,胆膵型4例であった.通常型胆嚢癌と比較し,年齢,性別,腫瘍径,膵・胆管合流異常,pT分類,pN分類に有意差を認めず,生存割合にも差はなかった.細胞診6例中2例で悪性細胞が検出されたが,術前にICPNと診断された症例はなかった.RASの拡張を伴う胆嚢内腔の乳頭状隆起がICPN由来胆嚢癌の特徴であり,早期発見の手がかりとなる.進行例では通常型胆嚢癌と同等の悪性度を示すため,通常型に準じた術式が望まれる.