胆道
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症例報告
G-CSF産生肝内胆管原発腺扁平上皮癌の1例
佐野 周生中田 伸司鎌倉 雅人田中 友之伊藤 哲也
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2026 年 40 巻 1 号 p. 76-82

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抄録

症例は80歳男性.呼吸器疾患に対するCTで肝左葉に辺縁分葉状で遷延性に濃染する不整形腫瘍を認めた.PETで異常高集積を示し,CA19-9が高値であった.肝内胆管癌を疑い,肝左葉切除を施行した.腫瘍は腺腔形成や細胞内粘液を認めたが,角化など扁平上皮への分化も示し,腺扁平上皮癌と診断した.術後補助療法を開始したが,術後2カ月で残肝多発再発を認めた.その頃から発熱が出現,経時的に炎症反応が増加したが感染症は否定的で腫瘍熱を疑った.切除検体のgranulocyte colony-stimulating factor(G-CSF)染色が陽性でG-CSF産生腫瘍と診断した.化学療法を変更したが腫瘍は急速に増大し,術後5カ月で死亡した.原因不明の発熱,炎症反応を伴う低分化な組織型の胆道癌では予後不良なG-CSF産生腫瘍を念頭に置く必要がある.

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