胆道
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三管合流部へ脱出した乳頭型早期胆嚢管癌の1例
真弓 俊彦蜂須賀 喜多男山口 晃弘磯谷 正敏石橋 宏之加藤 純爾神田 裕松下 昌裕小田 高司原川 伊寿久世 真悟村上 文彦
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キーワード: 胆嚢管癌, 早期胆嚢管癌
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1987 年 1 巻 3 号 p. 415-420

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抄録
胆嚢管癌は稀な疾患で,Farrarが提唱した原発性胆嚢管癌の基準を完全に満たすものは,世界で30例の報告をみるのみである.著者らは早期胆嚢管癌で,乳頭状に発育した腫瘍の頭部が総胆管に脱出したきわめて稀な症例を経験した.
症例は81歳の男性で,発熱のため近医を受診し,肝機能の異常を指摘され,DICで胆嚢が描出されないため,当院へ紹介された.US,ERC,PTCなどで三管合流部の胆管癌と診断し,手術を施行した.切除標本では胆嚢管に茎を有する乳頭型の腫瘍が存在し,その頭部が総胆管へ脱出していた.病理組織学的所見では,粘膜内にとどまる乳頭腺癌でリンパ節転移も認めず,早期胆嚢管癌と診断した.
本症例のように,胆嚢管癌で乳頭状に発育した頭部が三管合流部へ脱出した症例報告はいまだなく,また,粘膜内にとどまる早期胆嚢管癌の報告も本邦では初めてのものと思われ,きわめて稀な症例と考えられた.
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© 日本胆道学会
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