胆道
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PTGBD下胆汁細胞診が術前診断に有用であった胆嚢粘膜癌の1例
小西 一朗上田 順彦太田 長義広野 禎介斉藤 勝彦
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1997 年 11 巻 2 号 p. 191-195

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抄録

PTGBD下胆汁細胞診が術前診断に有要であった,表面平坦型胆嚢癌(II b)の1切除例を経験した.症例は64歳女性で,右季肋下部痛を主訴に入院した.腹部超音波検査,CTにて胆嚢内結石陰影に加え,体部腹腔側の壁肥厚を認めた.内視鏡的逆行性胆道造影にて,同部に3cmの壁不整像を認め,壁深達度ss以上の胆嚢癌が示唆された.経皮経肝的胆嚢穿刺胆汁細胞診ではclass2,血管造影では異常所見が認められなかったため,PTGBDを行い胆嚢洗浄細胞診を施行し,class4の診断を得た.胆嚢の組織学的所見は,severedysplasiaを伴うものの大部分は良性病変で,一部にのみ癌を認めた,II b型早期胆嚢癌で術前質的診断が得られた症例は稀であり,文献的考察をまじえ報告した.

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© 日本胆道学会
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