胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
閉塞性黄疸患者における減黄術前後の血清重金属動態と肝線維化の関与
堀口 明彦宮川 秀一花井 恒一早川 真人水野 謙司石原 慎庭本 直達岩瀬 祐司佐藤 禎永田 英生浅野 之夫三浦 馥
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 11 巻 4 号 p. 355-360

詳細
抄録

閉塞性黄疸症例の減黄術前後の重金属のうち,血清亜鉛(Zn)と血清銅(Cu),および肝線維化マーカーである血清IV型コラーゲン・7Sを経時的に測定し,閉塞性黄疸肝の肝線維化と血清重金属動態の関連について検討したので報告する.b値とIV型コラーゲン・7Sに相関を認めたこと,IV型コラーゲン・7S測定で減黄不良群は減黄良好群に比し有意に高値であったことから, 閉塞性黄疸肝は肝線維化亢進状態であると考えられた. I V 型コラーゲン・7SとZn/Cu,b値とZn/Cuに相関を認めたこと,Zn/Cuは良好群が不良群に比し有意に高値であったことから,閉塞性黄疸肝の肝線維化と,Cu,Zn代謝は関連があることが示唆された.

著者関連情報
© 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top