胆道
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術前診断が困難であった胆嚢炎症性ポリープの1例
藤田 直哉猪狩 功遺亀井 明高野 浩一浅原 新吾清水 深雪藤田 力也山本 順司
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2004 年 18 巻 2 号 p. 246-252

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抄録

術前診断が困難であった胆嚢炎症性ポリープの1例を経験したので, 報告する. 症例は64歳の男性. 平成14年6月の健康診断の腹部US検査で, 胆嚢腫瘍と胆石を指摘され,当院入院. 腹部USでは胆嚢体部に16mm大の亜有茎性腫瘤を認め, EUSでは腫瘤内部に低エコー領域が存在した.胆嚢壁の層構造は保たれていた. Drip Infusion Cholangio-CT(以下DIC-CT)では, 腫瘤の辺縁は不整な結節状に描出された. 各種画像所見より, 胆嚢腫瘍は腺腫以上で粘膜内の病変と診断し, 腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した. 病理組織学的診断は,リンパ球を中心とした炎症性細胞の浸潤を認め, 胆嚢炎症性ポリープであった.

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