胆道
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胆嚢癌および胆嚢異形成における高感度検出法を用いたK-ras codon 12点突然変異の解析
味木 徹夫藤盛 孝博小野山 裕彦山本 正博斎藤 洋一前田 盛
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1995 年 9 巻 4 号 p. 298-305

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抄録
胆道癌および異形成 (dysplasia) における K-ras 遺伝子変異の頻度を明らかにし, 臨床応用への可能性をさぐるために, dot-blot hybridization 法および2段階PCR法を用いこれらのK-ras codon12の点突然変異を検索した. K-ras変異の頻度は, dot-blot hybridizationおよび1回のPCRおよび制限酵素切断(PCR-RFLP)では胆嚢癌6%(3/51), 胆嚢 dysplasia 0%(0/11), 肝内胆管癌(3/7) 43%, 肝外胆管癌10%(1/10)であったが, 高感度の2 段階PCR法では胆嚢癌59% , 胆嚢dysplasia 73%, 肝内胆管癌 71%, 肝外胆管癌50%であった. さらに, 2段階PCR法のみで変異が検出された胆嚢癌3症例に対し, flow cytometryを用いたcellsortingを行った結果, 1例に aneuploid cellのみからPCR-RFLP のみでras変異を検出しえた. 胆嚢癌では少量の腫瘍細胞にのみras変異を認める傾向が強く,ras変異検討に2段階PCR法の必要性が考えられた. 胆嚢癌における臨床病理学的因子や予後とK-ras変異は相関を認めなかった.
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© 日本胆道学会
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