2008 年 2008 巻 11 号 p. 212-213
近年では国際的なドラッグラグ解消の見地から国際同時開発が推進されるようになり、安全性監視を市販後のみに限定することなく、市販前から市販後まで連携した新しいリスクマネジメントシステムの重要性が認識されつつある。また、第2世代、第3世代の抗体医薬品、核酸医薬品等の新たな開発が進行する中、従来の非臨床評価系のままではヒトに対する安全性担保が難しくなってきており、方法論にも変革が迫られている。安全性の問題で開発から脱落する医薬品の中には、適切な使用と副作用メカニズムの解明で“患者さんにとって安全で有効な医薬品”となり得るものもあるはずで、ますます困難を極めつつある医薬品開発の効率改善の面からも重要な課題である。