2013 年 2013 巻 15 号 p. 104-110
シンポジウムを終えて -総合討論、終了後のアンケート結果-
日本製薬医学会[JAPhMed]、安全性評価研究会/PV分科会
第39回日本毒性学会は、昨年の震災の影響が続く仙台において、地震、津波と原発事故等によりリスクマネジメントの必要性に高い関心が寄せられるなか、第6回アジア毒性学術年会と同時開催により海外17ヵ国を含めて約1400人の参加者を得て開催された。
シンポジウム「ファーマコビジランス」は、日本製薬医学会(JAPhMed)及びPV分科会が連携し、非臨床と臨床担当者の直接対話によるディスカッションの場を提供し、規制当局、企業、医療現場の医師・薬剤師といった立場を超えて、非臨床から臨床開発、市販後に至るまで一貫して副作用リスク低減化に取り組むための科学的な基盤構築に取り組んでいる。これまで、副作用発現メカニズム解明において非臨床・臨床が協力して取り組んだ具体事例を共有することにより、非臨床専門家と臨床専門家の間にある視野のギャップを明らかにする試みを継続的に行っている。
今回も400名以上の参加を得て、活気あるディスカションが行われ、学術年会長より、大盛況で意義ある討議の場であったとの感想と、今後この分野のさらなる推進を望む旨のコメントを頂いた。
本シンポジウムを滞りなく開催できたことは、 学術年会、JAPhMed、 規制当局、企画関係企業、会場運営関係者及び安全性評価研究会ほか、関係者からの格別のご助言、ご支援によるものであり、深く感謝の意を表する。
本稿では、シンポジウム終了後に実施したアンケート結果を紹介するとともに、総合討論を振り返り、今後、シンポジウム「ファーマコビジランス」において取り組むべき課題についてとりまとめた。