日本味と匂学会誌
Online ISSN : 2424-1326
Print ISSN : 1340-4806
1. 特集にあたって(<総説特集>ケミカルコミュニケーションの世界)
柏柳 誠
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2005 年 12 巻 1 号 p. 3-4

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抄録
我々人間は、主に言語を用いて意志の疎通を図っているが、多くの動物はフェロモンと呼ばれる化学物質を用いて生殖行動や社会行動を行う際のコミュニケーションの手段に用いている。日本国内におけるフェロモンに関係した研究をより発展させるため、本号で巻頭言を執筆された東京都神経科学研究所の市川真澄先生が中心となって10年ほど前に鋤鼻研究会を組織された。本特集で再三登場するが、鋤鼻器は魚類を除いた脊椎動物に存在し、嗅覚器とは独立したフェロモンを受容する器官の名称である。第37回日本味と匂学会が岡山で開催されたおりに、大会長である松尾龍二先生からシンポジウムの企画を仰せつかった。市川先生に相談したところ、鋤鼻研究会で発表している中堅を主体としたシンポジウムを企画するご提案をいただいた。そこで、"ケミカルコミュニケーションの世界"と題したシンポジウムを開催させていただいた。
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© 2005 日本味と匂学会
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