タウリンリサーチ
Online ISSN : 2434-0650
Print ISSN : 2189-6232
タウリンによる運動後における筋グリコーゲン再合成の促進
八田 秀雄 高橋 祐美子
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2016 年 2 巻 1 号 p. 37-39

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抄録

タウリンが持久的運動後のエネルギー代謝に与 える影響を検討した。マウスに 25m/min の速度で 90 分のトレッドミル走行を行わせ、運動直後にタ ウリンを与えた条件で自由運動を行わせたところ、 回復 3 時間までの総自由運動量がタウリン投与群 で水投与群より有意に高かった。そこでタウリンが 持久的トレーニング運動後の代謝に対して影響を 与え、疲労回復を促進する可能性が高いことがわか った。これを受けて同じ 90 分間の持久的運動後に タウリンを与えて安静を保ち、回復期に筋など組織 を採取して検討した。その結果、回復 2時間におけ る前脛骨筋のグリコーゲン濃度がタウリン群が対 照群よりも有意に高かった。また運動後にグルコー スを与えた条件で回復 1 時間の血中グルコース濃 度の低下がタウリン群で有意に早かった。さらに同 条件での回復 2 時間の前脛骨筋中基質濃度につい てメタボローム解析を行った結果、解糖系の律速段 階の1つであるホスホフルクトキナーゼ以降の中 間基質がタウリンで有意に低かった。したがって持 久的運動後のタウリン投与で筋グリコーゲンの再 合成が促進されることがわかった。そしてこのこと にはタウリンによって糖取り込みの促進や糖分解 の低下が起きていることが関係していることが示 唆された。

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© 2016 国際タウリン研究会
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